
長沼毅さんの科学の講義で教えてもらったことの一つに「人間性」の話があります。
「何かのために争うこと」と「争うために争うこと」では意味が違います。
「争うために争うこと」で行き過ぎた争いをしかねないのは、チンパンジーと人間だけで、特有のものだそうです。
チンパンジーと人間はゲノムが99%一致しています。
残りの1%の違いはというと、「平和を愛する心」なんですね。
チンパンジーには「平和を愛する心」がありません。凶暴性があり仲間同士で殺し合いをします。
でも、人間には「平和を愛する心」があるため、争うために争うことはありますが、平和を愛する心で自分たちでストップをかけることができるのです。
人間性とは何か?
科学の視点での人間性とは
「共感、思いやり、想像力、創意工夫」だそうです。
それらができることが人間であることです。
実際には人間でも共感力がたらない、思いやりがない、想像力の欠如、創意工夫をしないマニュアル人間といった人々もいらっしゃいます。
また、他人に意地悪な言動をしたり、蹴落としたり、引きずり下ろそうとしたり、本来不必要である争いをけしかけて「争うために争うこと」にストップをかけられないのは人間性の欠如=平和を愛する心がなく、チンパンジーに近いと見られても仕方ありません。
わたしたちはチンパンジーではありませんよね。
遺伝子的には「共感、思いやり、想像力、創意工夫」が持てる生き物なんです。
性格は自力で変えられる
わたしが遺伝子に興味を持っていたり記事に書いて発信するのは、「人間が自力で変えられる部分と変えられない部分がある」ということを知ってほしいからです。
変えられない部分にいつまでも悩んだり、苦しんだりするのではなく、変えられる部分に注力することを促したいのです。
変えられないところにいつまでも思い悩んでいても変えられないよって。
仏教的に捉えると「諦観」と言っていいかもしれません。
わたしたち人間は、遺伝子的に平和を愛する心を持っている。
共感、思いやり、想像力、創意工夫、誰もができる能力を持っているいるのだということを知ってください。