認知症改善の活動についての大切なお知らせ

皆さん、こんにちは。
認知症改善アドバイザー/セラピストのアンザイ ヒカルです。

今回は大切なお知らせがあります。

今まで母の認知症を改善させるために仕事や介護の合間をぬって、認知症リハビリテーション専門士の勉強をしてきました。実際に母の認知症は治療院の先生方の支援もあって改善に向かうことができています。

先日、4月30日に認知症リハビリに関するサミットがあり参加してきました。
認知症改善のプロフェッショナルな先生方が集まり、様々な角度から認知症改善に関する最新の情報を聴くことができました。

薄々日本が良くない方向に向かっていることは理解していましたが(いろんな方面で)介護の分野に関しても認知症リハビリを勉強していく中で危機感を感じていました。

サミットで具体的な数字も含めて講師陣からお話を伺い、認知症を改善するということが日本にとって今後どれほど重要なものになるかを知ることになりました。


今現在、国内のアルツハイマー型認知症の医療や介護に要するコストは、年間12兆円超と言われています。
アルツハイマー型だけの統計なので、他の型もありますから実際はそれ以上かと思われます。

認知症患者一人あたり年間350万円かかると言われています(家族負担が100万、国負担が250万)
要するに家族に一人認知症患者がいるだけで年間でそれだけの負担がかかるということです。

実際に私もそれくらいは家族負担していると感じています。

さらに、コロナを機にうつ病と認知症は年々増加傾向です。
現在うつ病と認知症を含む精神疾患は420万人と言われていますがさらに増えていくでしょう。

認知症は脳の病気と思われている方も多いですが、精神疾患と生活習慣病です。
認知症だけではなくどの病気もそうですが、病気の起因は「心」が出発点であり、認知症の場合ですと「心・内臓・筋肉・脳」すべてに原因があり、認知症患者はもれなく「心・内臓・筋肉・脳」すべてに何かしらの不都合が起こっている状態となります。

認知症患者が増えるということは、患者が増える分だけ
支えている家族が仕事ができなくなったり、家族の誰かが夢を諦めなくてはいけなくなったり、子どもたちがヤングケアラーをしなければいけない状況になるご家庭が増えるということです。

認知症は患者本人のみならず、家族や隣人をも巻き込んでいきます。
金銭的な負担のみだけではなく、実際にかかる労力や精神的負担などは家族にとって計り知れないほど大きな負担となります。

そのことで悪循環が引き起こされ、ますます働き手がいなくなり、年間負担額(国負担、家族負担ともに)が増えていくだろうことは長い目で見ると容易に想像できることです。


2030年には日本は深刻な人手不足に陥り約644万人不足すると言われています。
一位がサービス業が400万人不足で、二位が医療・福祉業で187万人です。

百歩譲って、飲食業はロボットで代替ができますが(現在も配膳ロボットが登場しています)
医療・福祉についてはロボット、AIでは代替できない分野です。

特に認知症患者は介護経験者であれば理解できると思いますが、同じ人でも毎日違う人物になるといっても等しいのでプログラミングして対応なんてできないのですね。

介護が人材不足になるということは、マンパワーにも限りがありますから新たな患者さんが施設に入れなくなくなったり、労働過多で介護職を辞めていく人がさらに増える可能性もあります。


以前、公式LINEでも書いたかもしれませんが
母が認知症になった時、自分の人生を狂わす”問題”が発生したと思いました。
(本当は”問題”ではなく”課題”ですが、ここではあえて”問題”という言葉で表現します)

突然のしかかった認知症介護で『このまま私は介護をする人生に突入してしまうのか』『仕事もできず、やりたいこともできず、諦めて生きなくてはいけないのか』と不安な毎日を過ごしたのです。

今では母の認知症は改善していますが一番症状が酷い時は、会わない時も毎日のやりとりは振り返ってみても本当に地獄でした。夜中2時3時や明け方、四六時中送られてくるメッセージや電話に離れていても意識はそちらに持っていかれますから安心して仕事も家事もできませんでした。
そして、近くに認知症を体験している人がおらず、本当の大変さを理解してくれる人がいなかったので誰にも相談できず本当に大変でした。

好きなことができていて毎日充実していたはずなのに、
介護のために仕事や家事ができなくなり、仕事ができないと収入も減り、だけど介護をするのにお金がかかる。
公的な介護サービスを申請しようとしたら、認知症が初期段階のため、まだしっかりしているので「審査が通らないかも」と言われてしまいました。

数年間の一時的な期間とはいえ、これが子育てなら未来があるけど、
言い方は悪いですが、未来に希望も持たず毎日死にたいと訴えるこれから死にゆく母をお世話していかないといけない…

そう思うと、とても精神的につらかったです。
(まだ本人が楽観的に生きてくれたらいいのですが…今もその辛さはあります)

子育てと介護、同じ手がかかるものかもしれないけれど、そこが決定的に違うところだと私は思っています。

そもそも介護を自らしようとする人(ケアギバー)はとても優しい人たちですから、自分の労力やお金や精神をすり減らしながら自分のことは二の次で患者を守ろうとしがちになります。先日もあるご家族さんが認知症であるお母様に医療費をかけていたら自分の医療費が払えず突然倒れて死にかけた話を聞きました。

このような本末転倒ともいえる状況や、近年では多く「介護事件」も多く発生しています。


あくまでも認知症自体を改善するのが目的ではなく、
認知症で苦しんでいる家族の苦しみが減り、夢や希望を諦めなければいけないような状況にならないように
家族の苦しみを取り除くために認知症を改善するという在り方で、悪循環を少しでも減らしていく活動がしたい!と思うようになりました。

母の認知症改善が出来たから今現在わたしはまた仕事が少しずつできるようになり
自分の時間が持てるようになりました。

認知症は改善すると世間の人たちに知ってほしいですし、認知症患者本人のためだけではなく自分の人生を取り戻すために自分を護るために認知症を改善するという考え方だってあっていいのです。

認知症は治らない・改善しないという誤った思い込みを捨て、それに取り組んでくれたなら自分の人生を取り戻すことだってできるのです。それが日本の衰退を防ぐことにも繋がります。

わたしは認知症改善を伝えることは個人レベルではなく、より大きな共同体(日本)が幸せになっていくと感じました。ですから、当面は認知症改善について活動を集中していきたいと思います。

是非応援してくださると嬉しいです。
今後とも宜しくお願いいたします。

2023.05.14
認知症改善アドバイザー/セラピスト
アンザイ ヒカル

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