【お知らせ】カンタン!はじめての東洋思想①『陰陽論』セミナーのアーカイブ販売受付中詳細をみる

彼はたった一言「うん」とうなずいた

昨日はHoobastank(フーバスタンク)の”The Reason 15th Anniversary Japan Tour”に行ってきました。

2ndアルバムを1曲目からすべてやってくれました。
アンコールも5曲ほど♪

とても感慨深いライブとなりました。

13年前、人生で一番苦しかった時代を思い出しました。

母親と片手ほどの親友以外、
家庭も子供も仕事も全てを失った時代がありました。

相手方に嫌がらせを受けながら1年半に渡り、全国4箇所の裁判所で係争し、
昼は弁護士費用を稼ぐために働き、夜は裁判資料を作る日々でした。

正義の象徴のような方々だと思っていた裁判官や調査官や弁護士たちの仕事ぶりに憤りを感じたり、裁判制度のシステムに失望する日々を送っていました。
「私だったら自殺すると思う」と周りからそう言われるくらい、困難ばかりの時代でした。

独りで闘っていた私に救いの手を差し伸べてくれた男性がいました。

転職した新しい会社で同じ時期に中途採用された同僚でした。

当時の私は28歳、彼は25歳。

「自分のことは自分で解決する」

その気持ちが強かったわたし。
今もその傾向は強いですが昔はさらに自分一人で全部やるという感じでした。

係争中のことも、母親や親友にも詳細は話しませんでした。
もちろん、その同僚の彼にも。

迷惑をかけないなんて無理ですが、
それでも極力迷惑をかけず、自分で解決することに必死になっていました。

でも、彼は当時からとても人を視る能力にずば抜けていて

月に1度は裁判のために会社をお休みしたり、
仕事が終わったらさっさと帰ってしまうことや、
仕事中に社長の承諾を得て裁判資料を作成することだってありました。

きっとその鬼気迫るものや異様な姿(背中)を
仕事中ずっと彼に見られていたのでしょう。

ある時、元旦那さんと荷物引き取りをするために会わないといけなくなりました。
DVをする人だったので「第三者がいたほうが安全」「できれば中立な立場になるような遠い友人がいい」「万が一を考えて男性のほうがいい」と考えていて、だけど該当する人が当時はいませんでした。

そうしましたら、その彼が「自分が一緒に行ってあげるよ」と向こうから言ってくれたのです。

とてもビックリしました。

経験した人にしかわかりませんが、係争中というだけで(内容や相手方の性格にもよりますが)「家族がいるから巻き込まれたくない」「自分も関わりたくない」とまるで波が引くように人が離れていくんです。こちらが巻き込むつもりもないのに、です。

そんな中、彼は自分から飛び込んできたんです。

なぜ、そういう事態になってしまったのかとか、詳細も聞いてきませんでした。

元旦那さんから荷物引取りをした後に
「あんな奴と別れてよかったよ。目を見ればわかるよ」

それだけ言われた記憶があります。

実際に協力をしてくれたのはその一度だけですが、係争中はずっとわたしを支えてくれました。

支えたといっても、「がんばれ」と言葉で応援されたとか、慰められたとかもありません。
わたしから愚痴をいったことも少なかったと思うので、裁判の話をしたこともほとんどないと思います。

ただただ、普通に接してくれて
ただただ、隣にいてくれただけでした。

わたしが勝手に感じていたのは「この人は唯一の理解者だ」ということ。

”あなたは間違った方向に進んでない、負けるんじゃない”
”大半の人間が離れていっても、あなたは間違っていない”
”自分はずっと味方だから”

一貫して、彼からはそういう態度が感じられました。

実はその彼がいつも聴いていたのがHoobastankでした。

こんなに強い心と人を視る目を持っているこの人が
「好きになる音楽ってどんなものなのだろう?」

それがHoobastankを好きになるきっかけでした。

昨日のライブはその彼と行ってきました。
今では41歳と38歳。

苦しかった時代によく聴いていた曲ばかりだったので
走馬灯のように記憶がよみがえりました。

私「出会った頃を思い出したよ」

彼「うん」

たった一言うなづいただけでした。
あの頃と同じようにほとんど語らず。

その「うん」はわたしの苦労を全て見てきた「うん」なのだなぁ、と思ったら、
そのたった一言の「うん」深さと、支えてくれたことの感謝の気持ちでいっぱいになり涙が流れてきました。

人生の節目に、いつもHoobastankのライブに参加している自分がいます。

新しい世界の始まりです。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
目次