母の認知症を改善させるためにがんばっていた頃、心や身体について様々な角度から勉強していました。
当時は食膳について勉強していたこともあり、
当然のことながら、小麦の品種やグルテン、農薬、腸への影響など、いろいろ調べて書いていました。
久しぶりにそれらを振り返ってみると、
「ずいぶん一生懸命、身体にいいものと悪いものを見分けようとしていたんだなぁ」
と思います。
もちろん、食べものについて知ることは大切です。
体質や病気によって、特定の食品を避ける必要がある人もいます。
身体によくなさそうなものも世の中には溢れていることも事実。
でも今の私は、
「身体にいいものを選び、悪いものを避ける」
だけが、身体を大切にすることではないと思っています。
小麦は身体に悪い?
健康について調べていると、
「小麦は身体に悪い」
という話を目にすることがあります。
グルテンフリーという言葉も、すっかり一般的になりました。
実際、小麦を避ける必要がある人はいます。
また、小麦を食べると体調が悪くなると感じる人もいるでしょう。
でも、そこから、
「だから小麦は悪い食べもの」
とするのは、少し違うと思うようになりました。
小麦そのものに、
「善」や「悪」
という札が貼られているわけではありません。
大切なのは、
その人と、その食べものとの関係。
そして、
今の身体がどう感じているのか。
ではないでしょうか。
健康について学ぶほど、食べるものがなくなった(笑)
私は以前、食についてかなり勉強していた時期があります。
すると、
これは身体に悪い。
あれも身体に悪い。
これは避けたほうがいい。
時間帯によっては悪い作用をする。
知れば知るほど、
「じゃあ、何食べればいいのよ?」
みたいになってくる(笑)
もちろん、知識に助けられたこともたくさんあります。
母が改善していったことも、知識があったからです。
でも、
「身体のために正しいものを選ばなければ」
という気持ちが強くなるほど、
食べることがどんどん窮屈になっていくこともありました。
身体を大切にするために始めたことなのに、
いつの間にか、
身体より頭で食べていた
んですよね。
「身体に悪い」は、とても強い言葉
「これは身体に悪い」
と言われると、
なんとなく食べるのが怖くなります。
食べたあとに、
「ああ、食べちゃった……」
と罪悪感を持つこともある。
でもわたしは、
その罪悪感まで含めて身体にとって心地いいのかな?
と思うんです。
たとえば、
大好きなパンを食べながら、
「小麦は身体に悪い」
「こんなもの食べちゃダメなのに」
と思っている。
せっかくおいしいものを食べているのに、
頭の中ではずっと自分を責めている。
それって、
なんだかもったいないですよね(笑)
知識は身体を見るためのひとつの材料
だからといって、
「身体の声だけ聞けばいいから、栄養の知識なんて必要ない」
という話でもありません。
知識は大切です。
医学や栄養学によって分かっていることもあります。
自分の身体について知っておいたほうがいいこともあります。
ただ、
知識を「正解」にして、
身体をそこへ従わせなくてもいい。
知識は、
身体を見るためのひとつの材料。
そのくらいの距離感が、今の私にはちょうどいいです。
「これは身体にいい」も同じ
これは逆も同じです。
「身体にいい食べもの」
と言われると、
身体が欲しがっていなくても、
頑張って食べてしまうことがあります。
発酵食品がいい。
玄米がいい。
○○を毎日食べたほうがいい。
でも、
身体にいいと言われているものが、
すべての人に、いつでも心地いいとは限りません。
昨日はおいしかったけれど、
今日は食べたくない。
そんなこともあります。
だから、
「身体に悪いから食べない」
だけでなく、
「身体にいいから食べる」
にも、私は少し距離を置くようになりました。
どちらも、
身体ではなく、
頭の中の「正しさ」で食べてしまうことがあるからです。
食べものから「善悪」を少し外してみる
以前のわたしは、
身体にいいものを選ぶことが、
身体を大切にすることだと思っていました。
今も、食べるものを選ぶことは大切だと思っています。
でも、
それだけではない。
身体にいいものを食べることより、
身体との関係そのものを大切にする。
そんな見方もあっていい。
小麦を食べてもいい。
食べなくてもいい。
玄米でもいい。
白米でもいい。
今日は野菜をたくさん食べてもいいし、
「今日はケーキ食べたい!」
でもいい(笑)
そして食べたあと、
身体を感じてみる。
「どうだった?」
それだけ。
良い・悪いを決める前に、
身体で起きていることを見る。
「正しく食べる」から、「身体と一緒に食べる」
食べることは、
毎日続いていくものです。
だからこそ私は、
「正しく食べなければ」
という緊張の中で食べるより、
自分の身体と相談しながら、
食べることそのものを楽しみたい。
身体にいい。
身体に悪い。
その知識も持ちながら、
最後は、
「身体はどう感じている?」
に戻ってくる。
身体を管理するために食べるのではなく、
身体と一緒に食べる。
今の私は、
そんな食との付き合い方が好きです。
そして、
大好きなものを食べたときには、
身体に聞く前に、
まず一言。
「うまい!」
でいいと思います(笑)